鉄と戦争

 機動戦士ガンダムの世界のように,宇宙に人が住み,さらには,スペースコロニーという巨大で,それ自体が回転することで遠心力による擬似的な重力を生み出し多くの人が住みうるだけの居住空間まで作れる,そんな世界はいつか訪れるのでしょうか?

 ずいぶん以前に,新聞で「実現できない」とコメントが載っていました。

 私自身,実際にガンダムのようなロボットがあれだけの激しい戦いを繰り広げうるだけの世界は訪れないと考える方です。
 その理由は,あれだけの衝撃に耐えうる(変形もしない)だけの強度を,現在ある金属では生み出せないと考えるからです。

 しかし,その新聞のコメントの理由は違っており,その理由は,「地球上にスペースコロニーを作るだけの鉄がない」ということでしたが,とても納得できました。

 実際,地球上の元素の中で,多いものは,順番に酸素,ケイ素,アルミ,鉄,カルシウムだそうです。地球と同規模とは言わないまでも,あれだけのスペースコロニーを作るだけの資源が確かにあるとは思えません。
 人類が採掘し資源として活用しているのは地球のほんの表面に存在するものに過ぎません。地球の奥深くまで採掘することができたとしても,流石にあれだけの量を確保することは困難と思われます。

 ウクライナとロシアとの間では,ドローンを活用した先の大戦とは異なった武器が多く使用されているようですが,やはり,鉄の砲弾に相当依拠したもののようです。
 戦争それ自体もそうですが,限られた資源が,そのような目的に使用されるという観点からも,早期停戦に至ることを祈りたいです。