パワハラと言われないための視点

【相談内容】
セクハラと異なり,従業員を指導をする場合に,パワハラとなるかならないのかの境界が曖昧で困っています。
管理職が萎縮してしまい,必要な業務指導も躊躇してしまいます。

【ご回答】
業務指導を行う場合,あるいは,すでに行われた行為がパワハラとなるかならないかの判断は「目的」「手段」を検討することが有用です。

例えば,あなたに対して,物を投げて渡した従業員がいたとします。この時,物を投げて渡すことを繰り返さないように,注意する必要があります。

しかし,その注意をする目的が,物を投げて渡すという失礼な態度に腹をたて,その感情を満たすために注意をするということであれば,そのような業務指導はパワハラになりかねません。まずは,注意する目的が正当ないし重要かを考えて,行動に移すようにしてください。

もっとも,目的が正当であっても,手段を間違えるとパワハラとなる場合がありま。

例えば,あなたが,物を投げて渡すことの危険性を理解してほしいと考え,その従業員に対して物を投げ返した場合はいかがでしょうか。注意する目的は正当であっても,そのための手段として相当でないことは明らかです。
反対に,怒鳴りつけることは感情を吐き出す行為と捉えられ,相当ではないようにも写りますが,その物を投げることで非常に危険な結果を生じるようなときは,すぐにその場で注意しなければなりませんし,それが大声となったとしても,相当でないとは判断されないと思われます。

このように,目的と手段という2つの視点でパワハラといえるかどうかを検討することで,萎縮せずに,業務指導を有効に行いやすくなるはずです。

なお,セクハラについては,目的自体が不当ですので,正当化されることは決してありません。パワハラと違うことにご注意ください。