普天間の返還はないのか?

 先日の新聞記事に,沖縄の米軍基地(普天間)について,その移設先となる辺野古に移転したとしても,普天間が返還されないのではという趣旨の記事がありました.
 以下,かなり憶測を含みますが,国・政府への疑念が禁じ得ません.

 政府としては,官房長官が「辺野古への移設完了後も、普天間飛行場が返還されないという状況は全く想定をしていない」とコメントしたようですが,アメリカの文書にそのような記載があるのが事実であれば,日米の現在の関係からは,そうになってしまうだろうと思わざるを得ません.
 さらにいえば,国民,特に沖縄県民は,国に騙され続けてきたのではないかとも思えてきます.「想定していない」との言葉遣いも,このような疑念を持たれることに対する言い訳として準備されたものとも思えてなりません.

 確か,2009年の民主党政権が誕生した際,それまで,同党は,普天間について,公約には明記してはいませんでしたが,その当時首相となった鳩山さんが,辺野古ではなく,最低でも(沖縄)県外と発言したことがありました.
 しかし,実際には,発言の通りにはならず,辺野古への移転が政権の方針とされたように記憶していますし,その責任をとり,鳩山さんは総理を辞任したはずです.

 正確に記憶しているわけではありませんが,1999年に辺野古移転の閣議決定があり,それ以降,政権交代を挟みながらも,一貫して辺野古への移転を前提として国の認識が示されてきたはずです.
 しかし,上記報道のとおりとなる可能性が高いのであれば,それは,もともと日本の政府もアメリカも普天間を移設する気はなく,沖縄における米軍の活動できる領域(反対にいえば,国民,特に沖縄県民の自由が制約される範囲)を増やすためだけに辺野古沖の開発工事が行われてきたのではないかと疑ってしまいます.
 仮にそうであれば,政府は,国民(沖縄県民)を二重に欺いてきたということではないのでしょうか.

 民主党が政権交代を果たしながら,そして,鳩山さんが,首相として「県外」との発言に及びながら,それが実現できず首相を辞任したということからすれば,そもそも,そのような予定が日米間でされていないまま辺野古への移設を仮装した工事が行われてきたということが事実であるように思います.
 そうではなく,実際に工事を開始してみて,滑走路の長さが足りないことが明らかとなったということであれば,県と国が辺野古沖での工事を巡ってあらい,県が勝てずに今に至ったことはなんだったのでしょうか.

 そのような国・政府の認識ないし態度を推察すると,彼女自身にそのような認識があったかどうかはわかりませんが,横須賀の米軍基地で,トランプさんの隣で拳を突き上げながらピョンピョン飛び跳ねる高市さんの姿から想定されるような日本の未来しかイメージできません.

政治家のいう「憲法改正」

 選挙が終わり,首班指名も終わり,正式に高市内閣が発足したと思ったら「憲法改正」と言い出しましたが,私以外の方からすると,どう感じるんでしょうか.

 以前,とある県議会議員の方から,その時の首相について「〇〇さんって,憲法のことをわかっていませんよね?」と尋ねられ,「そうですよ」と答えたところ,弁護士から賛同を得られたことにとても安堵されていました.
 その議員さんは,ご自分で憲法がなんたるものか,勉強をされたのだと思います.

 選挙が終わり,今後進められるであろう色々な政策が新聞の一面を飾ってくる中で,「これは本当にやるんだろうか」と思いながら見ていましたが,それら予算や立法と同列で「憲法改正」と出てくると,これに関しては,とても冷ややかに眺めてみてしまいます.

 とある政党は,かつて(今でもそうかもしれません)改憲ではなく「加憲」と言って,条項を追加しなければならないと主張して「環境権」なるものを提唱していましたが,それも法曹関係者,あるいは憲法に対する相応の理解がある方であれば,嘘くさい(もっと言えば「嘘」)と思わざるを得ないと思います.
 理由は,環境法とかを国会で作ればいいんです.国会議員が仕事すれば良いだけです.そのために憲法改正が必要とは言えません.

 また「自衛隊を憲法に明記する」と述べている国会議員についても,現時点で安保法制が成立した以上,憲法に自衛隊との記載がなくても,個別的自衛権だと強弁して紛争地に派遣することは事実上行えるだけの法制度が整備されています.
 今の日米の関係を見れば,アメリカの要請があれば間違いないく行うと思います.高市さんの存立危機事態発言はまさにそうですよね.ここでそのための憲法改正が必要だとなるのであれば,それは,安保法制は違憲だということを意味します.

 結局そうすると,突き詰めて考えれば,政治家の趣味で憲法を改正したいと言っているようにしか聞こえないんですよね.
 そして,趣味で改正された憲法には,憲法が本来有する機能(誰が少数派となっても保護されるということ)がおそらく損なわれてしまうはずです.
 憲法を改正した時の多数派が少数派に転落することがないという発想を前提にしています(少なくとも,私にはそう思えます)ので,自からが反対の立場になることがあるかもしれないという発想に欠けているとしか言えません.
 仮にそのような憲法の機能を知っていながらそのような改正を目論むのであれば,その発想は,どこかの国(最近バチバチの関係にあるあの国です)の考えに通じるものともいえるように思います.この場合「趣味」による改正どころか「悪意」といっても良いかもしれません.

 ただ,実質的な意味で憲法改正の必要性を主張している国会議員がいるとすれば,憲法9条2項の削除ぐらいかと思います.上記の自衛隊の憲法への明記について,実質的な効果を伴って行おうとすれば,これぐらいかなと考えています.
 私個人としては,天皇の規定を削除するべきだと思っていますが,少なくとも,私が生きている間に実現することはないでしょうね.

死票

 選挙結果に対する私の希望は,「どの政党も単独過半数に届かない」でしたが,今回の選挙(2026年2月8日投開票の衆議院議員選挙)では,単独の政党(自民党)に議席を与えすぎましたね.

 その結果,私の投じた1票は死票となりました.

 比例代表の結果においては一応の意味はあるんでしょうけれども,自民党が絶対多数を獲得したことに照らせば,あまり意味はなく,これについても死票になったと言っても過言ではないような気がします.

 今回の高市さんが総理として行った選挙だけでなく,小泉さん,安部さんが総理だったときで,自民党が大勝したと言われた時もそうですが,与党(自民党)は,総投票数の半分は取ってないということは忘れるべきではないはずです.
 政治家にとっても,国民(どこに投票した方であっても)にとってもです.

 総務省の発表では,今回の選挙の投票率は有権者全体の56.26%です.有権者の半数ちょっとが投票により支持政党等の意思を表示したということです.
 その上で,有効総投票数のうち,小選挙区で自民党が獲得したのは49.09%(約2771万票)で,それ以外に投票した方の数は過半数を超えています.

 その投票率と得票率を見てもわかるように,自民党が3分の2の議席を獲得したとしても,有権者の約4分の1(27.62%)しか同党を支持する意思を明らかにして投票したものではないということです.

 有権者のうち,4分の1が与党に,4分の1がそれ以外に,残りの2分の1は意思を明らかにすらしなかったという状況のもとで,これから国会で起こる出来事を想像すると,石破総理のもとで国会が熟議の場であった頃が改めて懐かしいです.

 衆議院の優越で参議院の役割は相対的に下がることは明らかではありますが,それでも次の参議院選挙を待ちたいと思います.
 (深い意味はありませんが)その時生きていれば,国会の実質的な役割を取り戻すために,僅か1票であっても,投票に行きたいと思います.

裏から言うとこういうことですよね

 今朝の新聞で,アメリカ大統領のトランプ氏がSNSに投稿した内容が記事として載っていました.
 投稿した内容は,明日投開票が予定される衆議院議員選挙での高市早苗首相への
 「完全かつ全面的な支持」
 だそうです.

 ところで,トランプ氏(及び大統領府)のこれまでの言動について快く思っているのは,アメリカ国民の一部と,ユーラシア大陸のとある国の首脳だけだと考えて間違いないと思っています.
 当然,日本国内で,今回の衆議院議員選挙の投票権を有する国民が,トランプ氏による国内の移民排除,国際機関からの脱退,高すぎる関税措置,イランに対する武力行使,グリーンランドの領有宣言さらにはベネズエラ大統領の拉致に至るまで,これをよしとすることはないと思います.

 そうだとすれば,彼が「完全かつ全面的な支持」を示したその対象ともいえる,高市総理ないし自民党及び維新の会は,日本人に対して,国民として選んじゃいけないことを裏から宣言したようなものではないでしょうかね.

 私としては,今回の衆議院議員選挙では,どこも過半数を取るべきでないとの意見を有しています.自民党に限ってのことではありません.
 与野党揃って,口を揃えて消費税廃止と社会保険料の負担軽減を叫びがら,財源については「経済成長」により税収増を図るとしか言わない.
 投資をしたところで,本当に経済成長するんですか?

 ずいぶん以前に,環境活動家を揶揄した著名人が,人類なんだから,技術革新で温暖化を含めた環境対策をすべきだとの趣旨のことを言っていましたが,本当に技術革新なんかできるんでしょうかね?
 光合成以外の方法で二酸化炭素を減らす技術はあるにはあるようですが,実用化には至っていませんし,仮にできたとしてもその頃までにどれだけの陸地や島が水に沈むんでしょうか.
 発言した著名人は,その頃にはすでに他界しているでしょうし,困るのは将来の人類です.無責任です.

 同じように,税金を減らせば,社会保険料の負担を減らせば,それは確実に公租公課の減収になります.しかし,投資したところで経済成長ができるかどうかは不確実です.言ってみればギャンブルです.
 「絶対安全」「儲かりますよ」などの宣伝文句の投資や仮想通貨大半が詐欺だというのはほぼ周知のことなはずです.それが選挙の公約ではそうならないということはあり得ません.そんなことを言う政治家に対して,「このお金で投資しておいて」と言ってお金を預けることはまずないはずです.
 財政及び社会保障が破綻して困るのは将来の国民です.やはり無責任です.

 こんな時期での解散を含め,あまりにも,政治家自身の現時点での保身しか考えていないことに嫌気がさします.

 そんなことを考えながら,本日,期日前投票に行ってきました.